転職回数
(てんしょくかいすう)
一言でいうと
候補者がこれまでに勤務先を変えた回数で、職務経歴書に並ぶ会社の数から数えるのが一般的です。
もう少し詳しく
転職回数は、数え方を決めないと担当者ごとに異なる値になります。グループ会社への転籍、出向、合併による社名の変更、業務委託として働いた期間を1回に数えるかどうかは、企業によって扱いが分かれます。書類選考の基準に回数を使うなら、先に数え方を文書にしてください。
回数の多さは、そのまま定着の見込みの低さを示すわけではありません。エンジニアの場合、プロジェクト単位で契約先を移る働き方や、スタートアップの事業終了に伴う移籍が経歴に回数として積み上がります。回数と職務の関係を切り分けずに判断すると、要件を満たす候補者を見送ることになります。
厚生労働省の「公正な採用選考」は、採否を職務遂行に必要な適性・能力の観点から、あらかじめ定めた基準で評価するよう求めています。回数を基準に含める場合も、職務の要件との関係を説明できる形にしておきます。
実務でどう使うか
書類では、回数を数えたあとに次の3点を確かめます。
- 直近2社から3社の在籍年数が、募集ポジションで期待する在籍の見込みと合っているか
- 会社が変わるたびに、担当範囲や技術領域が広がっているか
- 同じ時期に在籍期間が重なっている会社がないか(副業や業務委託の可能性)
回数だけで判断がつかない場合は、面接で移籍の経緯を聞きます。質問は「なぜ辞めたか」より「次の会社を何で選んだか」から始めると、候補者の判断の基準が確かめやすくなります。
よくある失敗
- 回数の上限をノックアウト条件にして、理由の記録を残さない。後から基準の妥当性を検証できません
- 業務委託の扱いを決めないまま、契約先を1社ずつ数える。雇用の転職と同じ尺度で数えると回数が大きく出ます
- 年齢に対する平均的な回数を社内の感覚で決める。根拠のない基準が担当者の間で共有されます
混同されやすい用語
| 用語 | 指すもの | この語との違い |
|---|---|---|
| 短期離職 | 入社から短い期間で退職すること | 1社ごとの在籍の短さ。回数は社数の合計 |
| 勤続年数 | 1社に在籍した期間 | 1社単位の長さ |
| 離職期間 | 雇用先への在籍が確認できない期間 | 業務委託やフリーランスで働いていた期間を含むことがある |