ノックアウト条件
(のっくあうとじょうけん/Knockout Criteria)
一言でいうと
この条件に該当したら見送る、と事前に決めておく条件です。
もう少し詳しく
採用担当が、1件あたりの判断にかける時間を短くするために置く条件です。すべての項目を総合して判断すると1件あたりの時間が伸び、母集団の大きい採用では処理しきれません。そこで「この条件に当たる場合は他を見ずに見送る」と先に決めておきます。
強い仕組みなので、設計を誤ったときの影響も大きくなります。ノックアウト条件は該当した瞬間に他の材料を見なくなるため、募集の成否に直結しない項目を条件に置くと、要件を満たす候補者をまとめて失います。
実務でどう使うか
- 条件は、募集する職務の遂行に欠かせず、書面から確認でき、募集・採用上の取り扱いとして合理的に説明できる項目に限る。あれば望ましい程度の項目は入れない
- 書面で確実に判定できる形で書く。読む人によって解釈が割れる表現は使わない
- 条件ごとの除外件数を記録する。1つの条件で母集団の大半が消えていれば、条件か母集団のどちらかに誤りがあります
- 定期的に見直す。募集の状況が変われば、見送る理由も変わります
募集・採用で用いてよい条件には法令上の制約があります。年齢、国籍、健康状態、休職の有無、通勤時間などを一律の除外条件に置かないでください。条件が適法かどうかは、職務上の必要性と公正な採用選考の観点から、募集する企業の側で確認してください。
よくある失敗
- 望ましい条件をノックアウト条件に混ぜ、必須の条件と区別できなくなる
- 条件が多すぎて、どの条件でどれだけ除外されたかを追えなくなる
- 除外の理由を記録せず、あとから基準を検証できない
混同されやすい用語
| 用語 | 指すもの | この語との違い |
|---|---|---|
| スカウト要件 | 送る相手を定める基準 | 対象を選ぶ側。ノックアウト条件は外す側 |
| MUST要件 | 採用に必要と定めた要件 | ノックアウト条件と重なる場合がある。後者は、該当した時点で他の項目の確認を打ち切る運用を指す |
| 足切り点 | 検査などで設ける下限の点数 | 数値の閾値。ノックアウト条件は項目への該当の有無 |