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エンジニア採用の面接|一次面接と最終面接で確認すること

エンジニア採用の面接で、一次面接と最終面接のそれぞれに何を確認させるかを整理します。面接官ごとに評価がぶれないようにする質問と評価基準の決め方、最終面接での見送りや内定辞退が多いときに見直す箇所まで紹介します。

永井涼平HRdev代表

エンジニア採用の選考では、一次面接を現場のエンジニアが、最終面接を経営層や事業責任者が担当する形が多く見られます。担当者が違っても、どちらの面接でも「これまでの経験」と「志望動機」を同じように聞いていると、面接の回数のわりに確認できることが増えません。

最終面接で「思っていた人と違った」と見送りになる、内定を出したあとに辞退される、といったことが続く場合、面接ごとの役割が分かれていないことが原因の一つになっていることがあります。

この記事では、一次面接と最終面接で確認することを分ける方法、面接官ごとの評価のぶれを抑える質問と評価基準の決め方、内定辞退を減らすために面接でできることを紹介します。

一次面接と最終面接は何を分担するのか

選考の面接は、回を重ねるごとに確認する範囲を変えていくと、候補者にとっても企業にとっても時間の使い方に無駄がなくなります。分担の基本は次のとおりです。

面接

主な担当

確認すること

候補者に伝えること

一次面接

現場のエンジニア、EM(エンジニアリングマネージャー)

書類に書かれた経験の実体、技術の判断の仕方

入社後に担う仕事の中身、チームの開発の進め方

最終面接

経営層、事業責任者

期待する役割との一致、条件、入社の意思

事業の方向、この採用で任せたいこと

一次面接で経験の実体を確認し、最終面接では一次面接の結果を前提に、役割と条件のすり合わせに時間を使います。最終面接で技術の質問をやり直すと、候補者からは一次面接の評価が共有されていないように見えてしまいます。

二次面接を挟む場合は、一次面接で確認しきれなかった技術の深さか、チームとの相性のどちらかに目的を絞ります。目的が決まっていない面接を足しても、選考期間が延びるだけで判断の材料は増えません。

一次面接では何を確認するか

一次面接の目的は、職務経歴書に書かれた経験が、どの範囲まで本人の判断で行われていたかを確認することです。「Goでマイクロサービスを開発」と書かれていても、設計から関わったのか、決まった設計の上で実装を担ったのかによって、入社後に任せられる仕事の範囲が異なります。

書類の記載から質問を作成する

一次面接の質問は、汎用の質問集から選ぶより、候補者の職務経歴書から作成するほうが経験の実体に近づけます。書類の中で、自社の業務に近いプロジェクトを1つ選び、次の順で聞いていきます。

  • そのプロジェクトで、本人が担った範囲はどこからどこまでか

  • 技術や設計の選択で、本人が決めたことは何か。ほかにどんな案があったか

  • 想定どおりに進まなかったことは何で、どう対応したか

2つ目の「ほかにどんな案があったか」まで説明できるかどうかで、本人がその判断に関わっていたかが分かります。選んだ技術を説明できる人は多いのですが、比べた案と選ばなかった理由までは、判断に関わった人でないと説明しにくいためです。

人事が同席するときの役割

一次面接に人事が同席する場合、技術の評価は現場の面接官に任せ、人事は候補者の転職の理由と希望の条件を確認する役に回ると分担がはっきりします。面接の最後の10分を人事の時間として確保しておくと、技術の話で時間が尽きることも防げます。

一次面接で希望年収と入社可能時期を確認していないと、最終面接の直前になって条件が合わないと分かることがあります。条件の確認は早いほど、双方の時間を無駄にしません。

最終面接では何を確認すればよいか

最終面接では、一次面接で確認した経験を前提に、企業が任せたい役割と、本人が次の会社でやりたいことが一致しているかを確認します。合否を決める面接であると同時に、候補者が入社を決める材料を渡す場でもあります。

  • 一次面接の評価で残った懸念点を、事業の視点から確認する

  • 入社後1年で任せたい役割を具体的に伝え、本人の希望と照らし合わせる

  • 条件(年収・働き方・入社時期)の最終的なすり合わせを行う

最終面接の担当者には、面接の前に一次面接の評価と懸念点を共有しておきます。共有がないまま臨むと、最終面接が一次面接のやり直しになり、候補者の負担も大きくなります。

あわせて、家族構成、出身地、思想・信条、尊敬する人物や愛読書など、仕事の能力と関係のない事項を質問しないことも、面接の前に担当者と確認しておきます。経営層が担当する面接では、雑談のつもりで聞いてしまうことがあるためです。

最終面接での見送りが多いときは前段の基準を見直す

最終面接での見送りが続く場合、最終面接の判断よりも、一次面接の通過の基準と最終面接で重視している基準がずれていることを先に疑います。現場は技術力で通過させ、経営層は事業への理解や役割の広さで判断している、という組み合わせが起こりがちです。

このずれは、採用要件を決める段階で、現場と経営層が「何を満たせば採用するか」を合意していないことから生じます。最終面接で見送った理由を3件ほど並べ、一次面接の評価の項目に足すべきものがないかを確認すると、ずれの場所が見えてきます。

面接官ごとの評価のぶれをどう抑えるか

同じ候補者でも、面接官によって評価が分かれることがあります。ぶれを抑える方法として、構造化面接(質問と評価基準をあらかじめ決め、全員に同じ手順で行う面接)の考え方を取り入れると、判断の根拠を揃えられます。

すべてを決め切る必要はありません。最低限、次の2つを面接の前に決めておくと、評価の比較がしやすくなります。

  • 面接ごとに確認する項目を3〜4個に絞り、項目ごとの質問を決める

  • 項目ごとに「期待どおり」「期待を上回る」「懸念あり」の3段階で、どういう回答ならどの段階かを短く書いておく

評価の記録には、点数だけでなく、その点数にした根拠となる候補者の発言を残してもらいます。発言が残っていれば、面接官どうしで評価が割れたときにも、同じ事実を見ながら議論できます。

内定辞退を減らすために面接でできること

内定辞退は、条件だけでなく、選考中に十分な情報が得られなかったことが理由になることもあります。候補者も、面接を通じて企業を評価しています。

冒頭の表の「候補者に伝えること」を、それぞれの担当者の言葉で伝えておくと、候補者は入社後の姿を描きやすくなります。面接の終わりに質問の時間を十分に取ることも、候補者の判断の材料を増やすことにつながります。

選考のスピードも辞退に影響します。面接から次の連絡までに1週間以上空くと、他社の選考が先に進み、比較の上で辞退されることが増えます。面接官の日程を先に押さえ、2営業日以内を目安に結果を伝えられる体制を作っておくと、候補者の関心が高いうちに次の面接へ進めます。

次の面接の前に、面接ごとに確認する項目を3つずつ書き出し、一次面接と最終面接で重なっている項目がないかを確認すると、分担を見直す箇所が見つかります。書類選考の段階で何を確認事項として残すかは、職務経歴書の在籍期間の読み方でも整理しています。

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永井涼平

HRdev代表

レバレジーズ、クラウドワークス等を経て2021年にHRdev創業。18年以上エンジニア採用の最前線に立ち、ログラス・MFS・SALESCORE等の支援実績を持つ。

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