成功報酬
(せいこうほうしゅう)
一言でいうと
採用が成立したときにだけ費用を支払う課金方式です。人材紹介のほか、一部の求人媒体や採用支援サービスでも使われています。
もう少し詳しく
成功報酬の「成功」が何を指すかは、契約ごとに異なります。内定の承諾、入社日、入社後の最初の賃金の支払いのいずれを成立の時点とするかで、請求の時期と、入社直前の辞退が起きたときの扱いが変わってきます。契約書で成立の定義を確かめてください。
人材紹介の手数料には法令上の枠があります。職業安定法第三十二条の三は、有料職業紹介事業者が徴収できる手数料を、厚生労働省令で定める種類と額の手数料と、あらかじめ厚生労働大臣に届け出た手数料表にもとづく手数料に限っています。厚生労働省の求人者向け資料は、前者の上限制手数料は徴収の基礎となる賃金が支払われた日以降に、後者の届出制手数料は求人の申込みを受理したとき以降に徴収できると説明しています。届出制の場合、手数料表の定めによっては入社の成立前に費用が生じる契約もありえます。
成功報酬型は、採用に至らなければ費用が発生しないため、初期の支出を抑えられます。一方で、1名あたりの支払額は、成功の有無にかかわらず費用が発生する掲載課金型と同じ基準では比べられません。
実務でどう使うか
契約の前に、成立の定義、料率や金額の算定の基礎、早期退職時の返金の規定、請求の時期を一覧にします。複数の事業者と契約する場合は、この一覧を横に並べて条件を比べます。
同じ候補者が複数の経路から届いた場合に、どの事業者の紹介として扱うかの取り決めも必要です。先に推薦を受けた日時をATSに記録しておくと、請求の重複を防げます。
よくある失敗
- 成立の定義を確かめずに契約する。内定承諾後の辞退で請求が発生するかどうかが後から争点になります
- 成功報酬型を「費用のかからない経路」と扱う。選考に使った社内の工数は、成立の有無にかかわらず発生しています
- 経路ごとの推薦日時を記録しない。同じ候補者について複数の事業者から請求を受けます
混同されやすい用語
| 用語 | 指すもの | この語との違い |
|---|---|---|
| エージェントフィー | 人材紹介会社へ支払う手数料そのもの | 成功報酬は課金の方式。フィーはその金額 |
| 掲載課金 | 求人の掲載期間に対して支払う方式 | 採用の成否にかかわらず発生する |
| 返戻金 | 早期退職時に手数料の一部を返す取り決め | 成功報酬の契約に付く条件の1つ |