Greenのスカウト運用ガイド|媒体の特徴、候補者からの見え方、気になる・会いたいの使い分け
Greenでスカウトを送る企業の採用担当者向けに、媒体の特徴と候補者層、スカウト・気になる・会いたいの関係、求人の職種名がスカウトのタイトルとして見えるなどの候補者側の見え方、AIを使ったターゲットリストと炎マークによる絞り込み、管理画面の数値分析を使った改善、通数の配分と成功報酬を、公式ヘルプの記載をもとに整理しました。
Greenは、IT・Web業界の企業を中心とした成功報酬型の求人メディアです。エンジニアやデザイナーだけでなく、IT企業の営業やマーケティングの求人も掲載されるため、登録している候補者の職種と経験の幅が広いのが特徴です。
スカウトの運用でも、Greenならではの仕様がいくつかあります。候補者の画面ではメッセージの件名が表示されず、求人の職種名がスカウトのタイトルとして見えます。候補者から企業に「気になる」を送る仕組みがあり、企業はそれに「会いたい」で応えられます。送る相手の絞り込みには、AIが条件に合う候補者を抽出する「ターゲットリスト」を使うこともできます。
Greenの媒体の特徴、企業が使える連絡手段とその使い分け、送る相手の絞り込み、料金の仕組みと通数の配分、文面の書き方、反応が届いたあとの対応、採用までに確認する指標まで、送る順に解説します。仕様は2026年10月17日時点のGreenの企業向けヘルプの記載にもとづきます(管理画面の数値分析とAIを使う機能は、2026年10月22日に確認)。最新の条件は、管理画面と契約内容で確認できます。
Greenはどんな媒体か
IT・Web業界の企業が中心で、求人の数に制限のない成功報酬型のため、職種と経験の幅が広い候補者が登録しています。
ヘルプの「はじめての方へ(Green概要)」では、GreenはIT・Web業界とベンチャー企業の経験者採用に強みを持つ成功報酬型の求人メディアと紹介されています。掲載期間や求人の数に制限がなく、採用が決まった時点で費用が発生します。
この2つの特徴から、運用では次の2つのことが起きます。
1つ目は、候補者層が広いことです。IT企業のあらゆる職種の求人が並ぶため、エンジニアの中でも経験の浅い人からリーダー層まで、さらにエンジニア以外の職種の人も登録しています。検索条件を広く取ると、送る相手として合わない人が多く混ざります。
2つ目は、求人を分けて出せることです。求人の数で費用が変わらないため、同じ職種でも、リーダー候補とメンバー、勤務地などで求人を分けることができます。ヘルプの「求人を分割し応募率・反応率をあげる方法」でも、ターゲットのレベルや勤務地ごとに求人を分ける方法が紹介されています
求人を分けることは、後の章「Greenのスカウトは候補者の画面でどう見えるか」で説明する、職種名がスカウトのタイトルとして見える仕様とも関係します。
Greenで企業が使える連絡手段は何か
企業からは「気になる」と「スカウト」を、候補者からは「気になる」を送ることができ、候補者からの「気になる」には企業が「会いたい」で応えます。

連絡手段 | 向き | メッセージ | 送れる数と再送 | 相手の反応 |
|---|---|---|---|---|
気になる | 企業から候補者へ | 添えられない | 制限なし。同じ候補者へは6か月以上空ける | 「話を聞いてみたい」か応募 |
スカウト | 企業から候補者へ | 添える | 月1,000通まで(月初にリセット)。同じ候補者へは14日以上空ける | 応募フォームからの応募 |
会いたい | 「気になる」をくれた候補者へ | 添える | ― | 面談を前提にした返信 |
ヘルプの「「気になる」をくれた求職者に「会いたい」を送信する」では、会いたいの返信率は約50%と案内されています。また「「応募者」と「気になる」の人の転職意欲の違い」では、転職意欲が高い人でも、まず「気になる」から企業とのやりとりを始める例が増えていると紹介されています。候補者から届く「気になる」は、応募と同じ頻度で確認しておきます。
スカウトへの返信は、応募フォームを通じて届きます。ヘルプの「スカウト応募は面接・面談確約ですか?」では、スカウトに返信があった場合は、基本的に面接か面談を実施するよう求めています。書類選考を経てから面談する場合は、その流れをスカウトの中で案内します。
Greenのスカウト・気になる・会いたいはどう使い分けるか
候補者から「気になる」が届いたら会いたい、会いたい理由を書ける候補者にはスカウト、判断に迷う候補者には気になるを使います。
候補者から「気になる」が届いた人:レジュメを確認し、会いたい人には「会いたい」を送ります
経歴を読んで、会いたい理由を具体的に書ける人:スカウトを送ります。月の通数に上限があるため、ここに通数を使います
経歴の一部が合っているが判断に迷う人や、転職の意向が分からない人:「気になる」で関心を伝えます。最大100件まで一斉に送ることができます(ヘルプ)。反応があってから改めて経歴を確認し、会うかを判断します
「気になる」は、同じ候補者には6か月以上空けないと再び送れません。メッセージで理由を伝えたい本命の候補者には、最初からスカウトを送るのがよいと考えています。
Greenで送る相手をどう絞るか
求人を送る相手ごとに分け、炎マークと「貴社に注目」のラベルで返信が期待できる人を見分け、ターゲットリストには除外する条件を具体的に書きます。
炎マークで転職活動の状況を見る
候補者の一覧に付く炎マークは、転職活動のアクティブさを表します。ヘルプの「炎マークの意味は?」では、赤い炎マークの候補者は返信が期待でき、黄色と灰色は返信されにくい傾向にあると案内されています。検索では「最終アクション日」で絞るより、炎マークで絞るほうが精度が高いとされています(ヘルプ)。
「貴社に注目」のラベルが付いた人を優先する
自社の求人やPR記事を半年以内に閲覧した人と、自社の求人と似た求人を閲覧していると機械学習で判断された人には、「貴社に注目」のラベルが付きます。ヘルプでは、このラベルが付いた人にスカウトを送ると、通常より返信率が平均2.91倍になると案内されています(2023年11月28日〜12月31日の集計、ヘルプ)。
検索条件に求人を紐づける
保存した検索条件やリストに求人を紐づけておくと、気になるやスカウトを送るときに求人が自動で選ばれます(ヘルプ)。送る相手と職種名の組み合わせがずれにくくなります。
ターゲットリストには除外する条件を書く
ターゲットリストは、求人と設定した採用ターゲットをもとに、スカウトの対象者を1日3回抽出する機能です(ヘルプ)。「カルチャーが合う人」のような抽象的な条件では精度が上がらず、「詳細設計の経験が記載されていない人は除外する」のように、職務経歴書で判断できる形で書くと精度が上がると案内されています。
抽出された候補者ごとにフィードバックを返すと、その判定をAIが学習し、抽出の条件に反映します(ヘルプ)。2026年7月からは、条件に合う候補者をSlackに通知し、Slack上でレジュメを見てフィードバックを返すこともできるようになりました(ヘルプ)。企業の担当者は、抽出された候補者を確認してからスカウトを送ります。
Greenの料金はどう決まるか
ヘルプに掲載されている成功報酬プランでは、採用が成立したときに費用が発生し、金額は求人の職種分類で決まります。
Greenのヘルプの成功報酬費用の料金プランでは、成功報酬の金額は募集求人の「職種分類」によって決まると案内されています。金額は応募の時点で固定され、複数の職種分類を選んでいる求人では最も高い金額が適用されます。入社日から30日以内に退職した場合には、成功報酬の50%を返金する規定もあります(諸条件はヘルプに記載があります)。
金額の一覧は、契約時の資料や管理画面で確認できます。求人に設定する職種分類によって費用が異なるため、求人を作成するときに職種分類の選び方を確認しておくことをおすすめします。
スカウトにかかる費用は、成功報酬だけではありません。文面を書き、返信に対応する社内の時間も費用に含めて考えます。媒体の費用と社内の時間を合わせ、面談1件・採用1名あたりでいくらかかっているかを見ると、他の媒体や採用の方法と比べやすくなります。
Greenのスカウト1,000通は月の中でどう配分すればよいか
上限は月ごとにリセットされるため週ごとに分け、実際に送る数は文面を書く時間から決定します。
スカウトの1,000通は月初にリセットされ、繰り越せません。月の前半に使い切ると、後半に良い候補者が見つかっても送れません。週ごとの目安を決めて配分しておくと、月の後半に見つかった候補者に送る分を残しておけます。

1,000通は送ってよい数の上限で、目標ではありません。候補者ごとに冒頭を書き分けるなら、実際に送れる数は社内で文面を書く時間で決まります。まず1通あたりにかかる時間を数通分測り、週に確保できる時間から送る数を決定します。
Greenのスカウト文面はどう書けばよいか
候補者の画面では件名が表示されず、紐づけた求人の職種名がタイトルとして見えるため、職種名と冒頭の数行で送った理由を伝えます。候補者の名前は応募の前には分からないため、宛名を入れることもできません。

求人の職種名をスカウトの件名として書く
候補者のメッセージ受信画面のリニューアルで、メッセージの件名は候補者に表示されなくなりました(ヘルプ)。スカウトを送ったときに候補者から見えるタイトルは、求人の「職種名」です(ヘルプ)。
Greenでは、求人の職種名がスカウトの件名の役割を果たします。「エンジニア」「Webエンジニア」のような広い職種名では、候補者は自分宛ての連絡かどうかを判断できません。ヘルプの「良い求人ページの作り方」の例のように、使う技術やサービス名、任せる役割を職種名に入れます。
広い職種名の例:「Webエンジニア」
具体的な職種名の例:「【Go/決済基盤】決済まわりを設計し直すバックエンドエンジニア」
送る相手ごとに、候補者に見せたい職種名は異なります。前の章のとおり、リーダー候補とメンバーで求人を分けておくと、送る相手に合った職種名でスカウトを届けられます。職種名の変更は申請制で、反映はGreenの承認後(当日か翌営業日)です。
冒頭の数行で送った理由を伝える
候補者のメッセージ画面は、チャットのようにメッセージが並ぶ形です。件名がない分、候補者は職種名の次に本文の冒頭を読みます。冒頭の数行で、候補者の経歴のどこを読んで送ったのかを伝えます。
候補者の名前は応募の前には公開されていないため、スカウトでは名前を自動で入れるタグも使えません(ヘルプ)。宛名で始めずに、経歴の具体的な点から書き始めます。
送るときに知っておきたいその他の仕様
予約送信の機能はありません(ヘルプ)。候補者が読みやすい時間帯に届けたい場合は、その時間に送ります
送ったスカウトが既読か未読かを、送信履歴と検索条件で確認できます(ヘルプ)。既読のまま返信がない候補者に14日以上空けて再送するときは、1回目と別の切り口にします
Greenの外でのやりとりや、別の媒体・自社の採用サイトでの応募に誘導することは禁止されています(ヘルプ)。スカウトの文面や求人記事にはURLやメールアドレスを書けません。応募のあとも、日程調整ツールの案内を含めて、Greenの外での応募に誘導することは禁止されています(ヘルプ)。面談の日程は、Greenのメッセージで候補日を書いて調整します
Greenのスカウトの例文
職種名に技術とサービスを入れた求人を紐づけ、宛名を入れずに経歴の具体的な点から書き始める例です。
職種名(候補者に見えるタイトル):【Go/決済基盤】決済まわりを設計し直すバックエンドエンジニア
ECサイトの決済機能を担当され、決済代行会社の切り替えを進められたご経験を拝見し、ご連絡しました。株式会社△△で採用を担当している山田です。
当社では現在、△△の利用者の増加に合わせて、決済まわりの設計を見直すプロジェクトを進めています。切り替えの際にどのような判断をされたのか、ぜひ伺いたいと考えています。
まずは30分ほど、オンラインでのカジュアル面談をお約束します。当社の開発の状況をご説明し、ご経験についてもお話を伺えればと思います。
誰に送るかを含めた返信率の考え方は「エンジニアのスカウト返信率を上げるための考え方」で解説しています。
Greenで候補者から反応が届いたらどう対応するか
「話を聞いてみたい」と「会いたい」は面談が前提で、応募者への連絡が2週間止まると未対応アラートが出ます。
企業から送った「気になる」に「話を聞いてみたい」が届いたら、基本的にはカジュアル面談に進みます。面談をしない場合は、メッセージを送らずに選考ステップを「お見送り」に変更します(ヘルプ)
「会いたい」は、候補者に面談を打診する機能です。送ったあとに返信が届いたら、面談の日程を調整します
応募者への前回の連絡から2週間が過ぎると、未対応アラートが表示されます。表示中はアプローチ管理の画面が制限され、求人の検索順位も下がります(ヘルプ)。対応しないままにすると求人が自動でクローズされ、スカウトを送れなくなることがあります(ヘルプ)
しばらく連絡する予定がない応募者は、選考ステップを更新するか、「変更なし」ボタンを押しておきます。「変更なし」ボタンは、更新日から10日以上たつと表示されます
Greenで採用するために確認する指標は何か
管理画面の数値を、採用がうまくいっている企業の平均と比べ、低い指標から順に見直します。

管理画面のTOPページには直近2週間の数値が表示され、採用成功企業と比べた目安が青・黄・赤の3色で示されます(ヘルプ)。「数値分析」では、集計期間を指定して、掲載中の求人の1年前までの数値を確認できます。画面の一番下にある「採用成功求人平均」は、Greenの中で採用がうまくいっている企業群の平均値で、自社の数値と比べて課題を特定するためのベンチマークです(ヘルプ)。スカウトの開封率と返信率も、この平均と比べて確認できます(ヘルプ)。
平均より低い指標 | 見直すこと |
|---|---|
スカウトの開封率 | 求人の職種名が広すぎて、候補者から自分宛てだと分からない状態になっていないか。Greenでは職種名がスカウトのタイトルとして表示される |
スカウトの返信率 | スカウトの文面(ヘルプ)。炎マーク、「貴社に注目」のラベル、ターゲットリストの除外条件で、送る相手を絞れているか |
気になるの受信率、応募率 | 求人の詳細ページの内容(ヘルプ) |
送信数 | 月の前半に通数を使い切り、後半に見つかった候補者に送れていない状態になっていないか。週ごとの送信数を並べて確認する |
反応のあとの面談数 | 届いた「気になる」に「会いたい」を送らないまま放置していないか。応募や「話を聞いてみたい」に連絡するまでの日数が延び、未対応アラートが出ていないか |
反応が届いたあとの返し方は「スカウトに候補者から返信が来たら」で紹介しています。Greenでは、例文の日程調整URLの部分を、候補日の提示に置き換えて使います。採用活動の段階ごとの分析の進め方は「うまくいかない原因を知るための「ファネル」分析の手順」で解説しています。
参考になれば嬉しいです。Greenでのスカウトの運用でお困りの方は、ぜひお問い合わせからお気軽にご連絡ください。
永井涼平
HRdev代表
レバレジーズ、クラウドワークス等を経て2021年にHRdev創業。18年以上エンジニア採用の最前線に立ち、ログラス・MFS・SALESCORE等の支援実績を持つ。
