エージェントフィー

(えーじぇんとふぃー/紹介手数料)

一言でいうと

人材紹介会社を通じて採用する企業が、紹介会社へ支払う手数料です。紹介手数料とも呼ばれ、採用の成立時に支払う成功報酬型が多い一方、契約時や月額で支払う型もあります。

もう少し詳しく

エージェントフィーの額は、紹介会社が自由に決められるわけではありません。職業安定法第三十二条の三は、有料職業紹介事業者が受け取れる手数料を、厚生労働省令で定める種類と額の手数料と、あらかじめ厚生労働大臣に届け出た手数料表にもとづく手数料に限っています。厚生労働省の求人者向け資料は、実際に支払う額は個別の契約で定められること、紹介会社は求人の申込みを受理した後、速やかに書面などで手数料に関する事項を明示しなければならないことを示しています。第三十二条の十三も、手数料に関する事項をあらかじめ求人者と求職者に明示するよう定めています。

額の算定では、基礎になる年収に何を含めるかが論点になります。賞与、固定残業代、各種手当、入社後に変動する報酬を含めるかどうかで、同じ料率でも支払額が異なります。

早期離職への備えも契約で確かめます。短期間で離職した場合に手数料の一部を返す返戻金制度の有無と内容は、紹介会社ごとに異なります。職業安定法第三十二条の十六第三項は、紹介会社に対し、紹介により就職した者の数、そのうち期間の定めのない労働契約を結んだ者で離職した者の数、手数料に関する事項などの情報を提供するよう求めています。厚生労働省の「人材サービス総合サイト」では、就職者のうち6か月以内に離職した者の数や、返戻金制度の有無を確認できます。

実務でどう使うか

契約の前に、算定の基礎になる年収の定義、料率、返戻金の対象期間と返金割合、請求の時期を書面で確かめます。複数の紹介会社と契約する場合は、これらを一覧にして比べます。

提示年収を決める段階で、手数料の見込み額も算出しておきます。年収に料率を掛けて算定する契約では、オファーの金額を上げると手数料も連動して増えるため、採用予算との整合を内定前に確認します。

よくある失敗

  • 年収の定義を確かめずに契約する。賞与や手当の扱いで、請求額が見込みと食い違います
  • 返戻金の規定を読まずに契約する。短期間で退職が起きた後に、返金の対象外だとわかります
  • 人材サービス総合サイトの公開情報を確かめずに依頼先を決める

混同されやすい用語

用語指すものこの語との違い
成功報酬採用が成立したときにだけ支払う課金方式方式の名前。フィーは支払う金額
返戻金早期離職時に手数料の一部を返す取り決めフィーの契約に付く条件
採用単価1名の採用にかかった費用の合計フィーはその内訳の1つ

出典