バーンレート
(ばーんれーと/Burn Rate)
- 普及(海外)
- 1990年代
- 更新
- 2026-09-24
一言でいうと
企業が一定期間、多くは1か月に消費する現金の額です。
提唱者と登場年
特定の提唱者はいません。英語版Wikipediaはバーンレートを、企業が現金を消費する速さと定義し、この語が1990年代のドットコム期に広く使われるようになったと記述しています。当時のスタートアップは黒字化の前に何度も資金を調達しており、調達と調達のあいだに資金がどれだけ減るかが経営の指標になりました。
計算の方法を示した文書として、投資家のFred Wilsonが2011年に書いた記事があります。Wilsonは、2つの時点の手元資金の差を経過した月数で割る簡便な方法と、損益計算書と資金の出入りから月々の支出を積み上げるグロスバーン、そこから確実に見込める入金を差し引くネットバーンを分けて説明しています。
何を解決するか
赤字の段階にある企業では、利益ではなく手元資金が事業を続けられる期間を決めます。損益計算書の赤字額だけでは、設備投資や入金の時期のずれが反映されず、資金がいつ尽きるかがわかりません。
バーンレートは、実際に口座から出ていく現金の速さを月単位で示します。手元資金と並べることで、次の調達や黒字化までに残された時間を計算できます。Andreessen Horowitzは2015年の記事で、投資家は資金があと何か月もつかを判断するためにネットバーンを重視すると述べています。
実際の進み方
まず、グロスバーンを出します。人件費、家賃、クラウドの利用料、外注費など、月々の現金の支出を合計します。
次に、ネットバーンを出します。グロスバーンから、その月に確実に入る売上の入金を差し引きます。
そのうえで、将来の月の値を見積もります。採用計画どおりに人が増えれば、人件費は入社の月から増えます。売上の伸びと支出の伸びの両方を置いて、月ごとの推移を作ります。
導入でよくある失敗
- 直近1か月の値だけで判断する。賞与や年払いの支出がある月は、値が大きく振れます
- 確度の低い入金まで差し引く。ネットバーンが小さく見え、資金が尽きる時期を遅く見積もります
- 採用計画を反映しない。入社が重なる月以降、支出が見積もりを上回ります
求人票にこの語がある場合に読み取れること
求人票にバーンレートが直接書かれることは多くありません。経営企画や財務の求人で資金計画の管理が挙がっている場合、調達を前提に支出を管理している段階の組織だと読み取れます。
採用担当者にとっては、採用の人数と時期を決める前提になる数字です。1人を採用すると、その人の人件費の分だけバーンレートが上がります。採用計画を立てるときは、財務の担当者と月ごとの支出の見通しを共有してください。
隣接手法との違い
| 指標 | 中心にあるもの | バーンレートとの違い |
|---|---|---|
| ランウェイ | 手元資金で事業を続けられる期間 | バーンレートから計算される月数 |
| 営業損失 | 損益計算書上の赤字額 | 発生主義の数字。バーンレートは現金の出入りで数える |
| EBITDA | 利払い・税・償却を差し引く前の利益 | 利益の指標。設備投資や入金のずれを含まない |