B2B2C
(びーつーびーつーしー)
- 起点・背景(海外)
- 1999年
- 更新
- 2026-09-24
一言でいうと
B2B2Cは、企業が法人と契約し、その法人を通じて一般の消費者へ製品やサービスを届ける事業の形を指します。
提唱者と登場年
特定の提唱者はいません。B2B2Cは、企業間の取引(B2B)と消費者向けの取引(B2C)を組み合わせた呼び方です。この2つの区分を国際機関が分析に使った例として、OECDが1999年に刊行した電子商取引の報告書があり、電子商取引をbusiness-to-businessとbusiness-to-consumerに分けて規模と影響を論じています。
TechTargetはB2B2Cを、B2Bの取引を消費者向けの電子商取引へ延ばした形と説明しています。製品やサービスを提供する企業が、消費者への販売に強い別の企業と組み、その企業の顧客へ届けます。提供側が販売の成果に応じて対価を払う取り決めや、販売側が売上の一部を受け取る取り決めがあると同記事は説明しています。
何を解決するか
消費者へ直接売る方法では、1人ずつ獲得する費用がかかり、認知を得るまでに時間がかかります。B2B2Cは、すでに多くの顧客や従業員を抱える法人と契約することで、その法人の顧客へまとめて届けます。
一方で、お金を払う相手と使う相手が分かれます。法人の担当者が契約を決め、消費者が日々製品を使います。導入先の法人にとって業務の負担が小さく、利用者にとって使いやすいという2つの条件を同時に満たさなければ、契約は続きません。
実際の進み方
まず、どの法人と組むかを決めます。届けたい利用者を多く抱え、自社の製品を提供する理由がある法人を選びます。
次に、法人との契約条件を設計します。料金を法人が払うのか、利用者が払い法人が手数料を受け取るのかによって、法人が提供に力を入れる度合いが異なります。
そのうえで、2つの画面や業務を作ります。法人の担当者が導入と運用を管理する機能と、利用者が使う機能です。問い合わせの窓口をどちらが担当するかも、契約時に決めておきます。TechTargetは、両社の会計や在庫管理などの基幹システムをつなぐ作業が課題になると指摘しています。
導入でよくある失敗
- 法人の担当者だけに向けて製品を作る。契約は決まっても利用者が使わず、更新の段階で解約されます
- 利用者の体験だけを磨き、導入先の運用負担を考えない。法人側で提供の手続きが止まります
- 利用者の情報を誰が持つかを決めずに始める。改善に必要なデータが手元に集まりません
求人票にこの語がある場合に読み取れること
契約先と利用者の両方に向けた設計が求められる組織だと読み取れます。プロダクトマネージャーの求人では、法人の要望と利用者の体験のどちらを優先するかを判断する場面が多いと考えられます。
面接では、候補者がどちらの顧客に向けて何を作ってきたかを聞いてください。toBとtoCの片方の経験だけを持つ候補者も多く、その場合は入社後にもう一方の顧客の理解をどう補うかを確認すると判断しやすくなります。
隣接手法との違い
| 区分 | 契約先と利用者 | B2B2Cとの違い |
|---|---|---|
| toB | 法人が契約し、法人の従業員が使う | 利用者も法人側の人に限られる |
| toC | 消費者が契約し、自分で使う | 間に法人が入らない |
| チャネル販売 | 販売パートナーが売り、顧客が契約する | パートナーは販路。B2B2Cでは法人が自らの顧客へ提供する |