DoP

でぃーおーぴー/Director of Product

文書で確認(海外)
2017
更新
2026-09-16

一言でいうと

複数のプロダクトマネージャーを預かる管理職で、担当領域のプロダクト戦略を定め、配下のプロダクトマネージャーを育てます。

この職種の出自と登場時期

Silicon Valley Product Group の Marty Cagan は、2017年5月の記事「The GPM Role」のなかで Director of Product Management の職務を2つに整理しました。1つは配下のプロダクトマネージャーを全員一人前にすること、もう1つはプロダクトのビジョンと戦略を定め、複数チームの仕事のつながりを作ることです。同じグループは2023年12月の記事で、プロダクトの管理職を manager of product management、director of product management、vice president of product、chief product officer の4段として並べています。

国内でもこの役割は置かれています。求人票では「プロダクト部長」「プロダクト統括」といった日本語の役職名が併用され、DoP という略称と日本語の役職名のどちらを使うかは会社によって違います。

ミッション

担当領域のプロダクトが、事業の目標に対して継続的に成果を出している状態を作ります。個別の施策の当たり外れではなく、複数チームが同じ戦略の上で動けているかどうかで評価されます。

そのため、評価の対象には配下のプロダクトマネージャーの力量が含まれます。人が育っていない状態では、チーム数を増やしても意思決定の質を担保できません。

主な業務範囲

  • 担当領域のプロダクト戦略の策定。どの顧客のどの課題を優先するかを決める
  • 配下のプロダクトマネージャーの採用・育成・評価
  • 複数チームにまたがる意思決定。優先順位の調整と、重複した取り組みの整理
  • 経営層への説明。投資の判断に必要な材料を揃える
  • 開発・デザイン・営業・カスタマーサクセスとの調整

求められる能力

プロダクトマネージャーとしての実務経験に加えて、他人の判断を育てられるかどうかが分かれ目になります。配下が決めるはずの判断を自分で決めてしまう人は、チーム数が増えた時点で処理しきれなくなります。

戦略を言葉にする力も要ります。複数チームが別々の判断を下さないよう、優先順位の理由を説明できる形にまとめます。

この職種に就く人のキャリア経路

シニアプロダクトマネージャーやグループプロダクトマネージャーを経て就く経路が一般的です。その先は VPoP や CPO へ進むほか、事業責任者へ移る人もいます。

隣接職種との違い

比較対象責任の範囲DoP との違い
プロダクトマネージャー(下位)担当する1つのプロダクトまたは領域個人の担当。DoP は複数のプロダクトマネージャーを預かる
VPoP(上位)プロダクト組織全体の運営組織の設計と要員計画まで担う。DoP は担当領域が対象
CPO(上位)全社のプロダクト戦略と投資配分全社の配分に関与する。取締役会や経営会議への参加形態は会社によって異なる
VPoE(隣接する開発組織の責任者)開発組織の運営人と技術の体制が対象。DoP はプロダクトの内容が対象。上下関係は会社によって異なる

CxO と VP・Director の一般的な差分は、意思決定の範囲、予算と採用の権限、取締役会との距離の3点に現れます。Director は担当領域のなかで判断し、VP は組織全体の要員と予算を預かり、CxO は全社の配分に関わります。組織規模が小さい会社では、この3つを1人が兼ねます。

採用担当の見極めポイント

預かっていたプロダクトマネージャーの人数と、その人たちが何を自分で決めていたかを確認します。人数だけでは、実質的に本人がすべて決めていた状態と区別できません。

戦略の説明も確認します。「何をやらないと決めたか」と「その理由」を具体的に話せる人は、優先順位を実際に付けています。

求人・市場の傾向

プロダクト組織が複数チームに分かれた段階で募集が出ます。肩書きは会社によって幅があり、同じ責任範囲でもグループプロダクトマネージャー、プロダクト部長、VPoP と名乗ることがあります。求人票では、預かるチーム数と、CPO や VPoP が別に居るかどうかを確認してください。募集の出る組織規模は会社によって幅があります。

出典