CSO

しーえすおー/Chief Sales Officer

起点・背景(海外)
1996
更新
2026-09-16

一言でいうと

営業組織全体の戦略と実行を統括する経営層の役職で、売上目標の設計から営業組織の採用と育成までを担当します。

この職種の出自と登場時期

Chief Sales Officer を社名に掲げた調査会社 CSO Insights が設立されたのは1996年です。同社は営業責任者を対象とした調査を20年以上続け、2015年に MHI Global へ買収されました。この肩書きを対象とする調査が続いていた時期の目安にあたります。

Salesforce は CSO を、企業の営業戦略を推進し、売上の成長と営業活動の整合に責任を持つ最上位の営業役員として説明しています。英語版 Wikipedia では Chief sales officer の項目が Chief revenue officer へ転送され、収益責任の議論のなかで扱われています。

なお CSO の略称は Chief Strategy Officer(経営戦略担当役員)および Chief Security Officer(セキュリティ担当役員)と重なります。求人票や名刺でこの略称を見たときは、どの職務を指しているかの確認が必要です。

ミッション

営業組織が、計画した売上を継続して達成できる状態を作ります。個別の大型案件の獲得ではなく、担当者が入れ替わっても再現する営業の進め方を組み立てることが中心です。

そのため、受注予測の精度と、営業担当ひとりあたりの生産性が重い指標になります。

主な業務範囲

  • 営業戦略の策定。対象とする顧客区分、提案の型、価格の運用を決める
  • 売上目標の設計と配分。担当・地域・製品ごとに置く
  • 営業プロセスの標準化。商談の段階定義と、段階ごとの行動基準を決める
  • 営業組織の採用・育成・評価。報酬制度の設計に関わる
  • 受注予測の管理と、経営会議への説明

求められる能力

営業の再現性を設計できるかどうかが分かれ目になります。自分が売れることと、組織が売れる状態を作ることは別の能力です。

数字の分解も要ります。未達の原因を、商談数、転換率、単価、期間のどこにあるかまで切り分け、打ち手を指定できる必要があります。

この職種に就く人のキャリア経路

営業マネージャー、営業部長、VP of Sales を経て就く経路が一般的です。その先は CRO、COO、事業責任者へ進みます。

隣接職種との違い

比較対象責任の範囲CSO との違い
VP of Sales(下位の VP 職)営業組織の日々の運営実行の管理が中心。CSO は営業戦略と組織の設計まで担当する
CRO(上位または同格)収益全体(営業・マーケティング・契約後)対象が広い。CSO は営業に限る
CMO(同階層の CxO)市場の選定と需要の創出需要を作る側。CSO は需要を受けて売る側
RevOps(下位の機能)収益部門の仕組みとデータの整備基盤の整備。CSO は売上そのものに責任を持つ

CxO と VP の一般的な差分は、意思決定の範囲、予算と採用の権限、取締役会との距離の3点です。VP of Sales は与えられた目標の達成を担い、CSO は目標の設計と組織の作り方から担当します。CRO を置く会社では、CSO が CRO の下に入る形と、CSO を置かず CRO が営業も直接統括する形の両方があります。

採用担当の見極めポイント

担当していた営業組織の人数と、報酬制度・目標配分の設計に関わったかを確認します。設計に関わっていない場合、本人は与えられた目標の達成を管理していたことになります。

標準化の実績も確認します。「何を標準化し、その結果どの指標がどう動いたか」を説明できる人は、組織の営業を設計しています。

求人・市場の傾向

営業組織が拡大し、担当者ごとの進め方の差が問題になった事業会社で募集が出ます。国内では営業本部長・営業統括という日本語の役職名が併用されます。CRO との上下関係は会社によって異なります。求人票では、CRO の有無、マーケティングとカスタマーサクセスの所管、目標設計の決裁範囲を確認してください。

出典