AI関数

(えーあいかんすう/AI Function)

公開(海外)
2025年
国内で見られるように
2025年ごろ
更新
2026-09-27

一言でいうと

表の各行に同じ指示を当てはめて、AIの答えをセルに書き込ませるための関数です。

開発元と登場年

Googleが2025年6月に、Googleスプレッドシートの「AI関数」として提供を始めました。セルに「=AI("指示文", 参照するセル範囲)」と書くと、Geminiが指定した範囲の内容を読んで答えを返します。対象となるGoogle WorkspaceかGoogle AIのプランへの登録が必要です。

Microsoftも2025年8月に、Excelで同じ役割を持つCOPILOT関数を試験提供として公開しました。こちらは正式な提供に至らないまま、2026年9月に提供を終えています。

何を解決するために生まれたか

表に並んだ文章を1行ずつ要約する、自由記述の回答を分類するといった作業は、従来の関数では扱えませんでした。チャット型のAIに貼り付けて頼む方法では、行数が多いと手作業のコピーが増え、結果を表に戻す手間もかかります。

AI関数は、数式を下の行へコピーしてから生成を実行すると、同じ指示をまとめて各行に当てはめることができます。結果が表の中に残るため、並べ替えや集計にそのまま使うことができます。ただし、元のデータを書き換えても結果は自動では更新されず、更新の操作をやり直す必要があります。

どこで使われているか

アンケートの自由記述の分類、問い合わせ内容の要約、商品説明文の下書きなど、行ごとに同じ処理を繰り返す作業で使われています。Googleは用途として、文章の生成、要約、分類、感情の分析、Google検索を使った情報の取得を挙げています。

採用の実務では、応募者の志望動機を要約する、面接の所感を観点ごとに分類するといった使い方が考えられます。ただし、答えは確率的に作られるため、同じ指示でも結果が揺れることがあり、人の確認を前提に使う必要があります。

人材市場の実情

AI関数の利用経験を条件にした求人はほとんど見られません。営業企画、マーケティング、人事といった表計算を日常的に使う職種で、生成AIを業務に取り入れた経験の一例として話題に上ります。

関数そのものは短時間で使い方を覚えることができます。実務での差は、指示文を行ごとに揺れない形で書けるか、出力を検算する手順を持っているかに表れます。

混同されやすい技術との違い

用語指すものAI関数との違い
通常の関数計算や文字列の処理を決まった規則で行う関数同じ入力なら必ず同じ結果。AI関数は結果が揺れることがある
GemsGeminiで指示と資料を保存する機能会話の形で使う。AI関数は表のセルの中で使う
生成AIのチャット対話で文章を作らせる使い方1回ずつ頼む。AI関数は多数の行へ同じ指示をまとめて当てる

採用担当の見極めポイント

  • 表計算とAIを組み合わせた経験を聞くときは、何行を処理し、結果をどう確かめたかを聞いてください。抜き取りで検算した手順を話せる場合は、AIの出力を業務に使える形で扱ってきたと判断できます
  • 候補者が作った指示文の例を聞いてください。出力の形式や選択肢を指定しているかが、結果の揺れを抑える工夫をしているかの目安になります
  • 求人票でAI活用に触れるときは、使える表計算ツールとAI機能の範囲を書いてください。社内で使える機能が分かると、候補者は入社後の業務の進め方を具体的に想像できます

出典