AI・開発トレンド

LLM

えるえるえむ/Large Language Model

登場(海外)
2020
国内で見られるように
2023年ごろ
更新
2026-08-24

一言でいうと

課題ごとに専用のモデルを作らなくても、指示文ひとつで複数の作業をこなせるようになった言語モデルです。

開発元と登場年

起点は2017年です。Google の研究者らが「Attention Is All You Need」で Transformer という構造を発表し、文章の中で離れた語どうしの関係を効率よく扱えるようになりました。現在の主要なモデルは、ほぼすべてこの構造の上に立っています。

規模を大きくすると性質が変わることを示したのが2020年の GPT-3 の論文です。学習させるデータとパラメータを増やすと、個別の課題ごとに追加学習しなくても、例をいくつか示すだけで対応できるようになると報告されました。ここから「大規模」を冠した呼び方が定着します。

国内で一般に知られるようになったのは2023年です。対話型のサービスが広まり、企業での業務利用が本格的に検討され始めました。

何を解決するために生まれたか

それ以前の自然言語処理は、課題ごとに専用のモデルを作る前提でした。分類には分類用の、翻訳には翻訳用の学習が要り、そのたびにラベル付きのデータを揃える必要があります。

LLM はこの手間を大きく減らしました。1つのモデルに指示文を渡すだけで複数の作業をこなせるため、データを集めて学習させる工程を挟まずに試せます。反面、出力が確率的で、同じ指示でも結果が揺れるという性質を持ち込みました。

どこで使われているか

社内では、文書の要約、問い合わせへの下書き作成、議事録の整理、コードの生成といった用途が中心です。プロダクトに組み込む場合は、検索、チャット、入力補助、分類の自動化などに使われます。

採用の実務でも、求人票の下書き、スカウト文面の作成、書類の要約といった形で使われています。

人材市場の実情

モデルそのものを作れる人材は国内でごく少数です。求人の大半は、既存のモデルを API 経由で使ってプロダクトや業務に組み込む仕事で、Web 開発の経験があれば入れる領域です。

したがって、求人票に「LLM」と書くだけでは応募者の想定が定まりません。学習させるのか、使うのかを書き分ける必要があります。

混同されやすい技術との違い

用語指すものLLM との違い
生成AI文章・画像・音声などを生成するAIの総称LLM はそのうち言語を扱うモデル。画像生成は別の仕組み
機械学習データから規則を学ぶ手法の総称LLM は機械学習の一形態。分類や予測のモデルも機械学習に含まれる
Transformerモデルの内部構造の名前LLM は Transformer を使って作られた大規模なモデルを指す
AIエージェントLLM に道具を持たせて自律的に動かす仕組みLLM は部品。エージェントはそれを使う枠組み

採用担当の見極めポイント

  • 職務経歴書に「LLM を使った開発」とだけある場合、試作か本番運用かを確認してください。出力が揺れる前提で運用まで持っていった経験があるかで、実務の水準が変わります
  • 学習(ファインチューニング)の経験と、API を組み込んだ経験は別の技能です。求人の要件がどちらを指すかを決めないまま募集すると、応募者の想定がばらつきます
  • モデル名の知識量ではなく、精度が足りないときにどう設計したかを聞いてください。この領域では、そこが実務の力になります

関連キーワード

Transformer / 生成AI / トークン / コンテキストウィンドウ / ハルシネーション / RAG / ファインチューニング / プロンプトエンジニアリング

出典