採用実務
スカウト返信率
(すかうとへんしんりつ/Scout Reply Rate)
一言でいうと
送信したスカウトに対して返信が返ってきた割合です。スカウト運用で最初に見る指標になります。
もう少し詳しく
この数字は運用の巧拙だけで動くものではありません。企業の知名度、事業内容の伝わりやすさ、提示できる年収、開発環境といった条件が返信の可否を左右します。同じ文面でも会社が変われば結果が変わるため、他社の数値との単純な比較には意味がありません。
見るべきは自社の時系列変化と、検索条件ごとの差です。条件Aで3%、条件Bで8%であれば、Bに近い層に寄せる判断ができます。分母の取り方も揃えてください。送信数を分母にする場合と開封数を分母にする場合で数字が倍近く変わり、媒体の管理画面が示す定義もそれぞれ異なります。
実務でどう使うか
週次で条件別に集計します。母数が30件を下回る条件は判断材料になりません。これは信頼できる下限ではなく、これ未満は論外という水準です。返信率が1割なら30件でも返信は3件で、1件の増減が3ポイント以上動きます。条件の優劣を語るなら、数百件の送信を重ねた後です。
数字が動かないときは、文面ではなく上流を疑います。求人票の情報量、面談までの導線、返信後の対応速度のいずれかが原因になっていることが多く、返信率だけを見ても原因は特定できません。
よくある失敗
- 他社の平均値を目標に置く。企業条件が違うため到達可能性の裏づけがありません
- 送信数と開封数のあいだで分母の定義を途中から変える
- 返信率だけで媒体の継続を判断する。母数が小さい媒体は率が高くても採用数に届きません
混同されやすい用語
| 用語 | 指すもの | この語との違い |
|---|---|---|
| 開封率 | メッセージが開かれた割合 | 返信より前の段階。件名の指標 |
| 面談化率 | 返信のうち面談に至った割合 | 返信の後工程 |
| 応募率 | 求人を見た人が応募した割合 | 応募型の指標。スカウトは接触型 |
HRdevの現場から
運用の作り込みで動く幅には上限があります。媒体の平均から数ポイント上げたところで頭打ちになり、そこから先は募集内容の魅力、提示条件、知名度をあわせて整えないと動きません。運用側で改善できる範囲と、事業側で変える必要がある範囲を分けて説明するようにしています。
関連キーワード
スカウト / 採用KPI / 採用ファネル / 母集団形成