ペルソナ設計

(ぺるそなせっけい/Candidate Persona Design)

一言でいうと

採用したい人物像を、媒体の検索条件と訴求内容に落とせる粒度まで具体化する作業です。

もう少し詳しく

要件定義が社内向けの合意だとすれば、こちらは候補者側から見た解像度を上げる作業です。いまどんな会社で何をしていて、何に物足りなさを感じ、次の職場に何を求めるのか。ここまで描けると、スカウトの書き出しも求人票の構成も決まります。

作り込みの度合いは、媒体の検索画面に落とせるかで決まります。前職の規模、担当領域、使っている技術は検索軸になり、そのまま条件に反映できます。趣味や休日の過ごし方は反映先がありません。訴求内容を決める材料になる要素と、検索軸に翻訳できる要素の二つに絞ると、運用で使える人物像になります。

実務でどう使うか

直近で採用に至った人、または現場で活躍している人を起点にしてください。想像で作るより精度が上がります。前職の規模、担当領域、転職時に比較した会社を聞き取ると、そのまま検索条件と訴求材料になります。

作ったペルソナは、検索条件に落とせるかを確認してください。落とせない項目は運用で使えません。

単一のペルソナだけでは、必要な母集団を確保できない場合があります。その場合は、本命に加えて次点のペルソナを同時に置きます。分け方は、どの条件を調整するかを明示する形にします。本命では求める経験の領域と担当実績の両方を満たす層を想定し、次点では領域を保ったまま担当範囲や経験の組み合わせを広げる、といった置き方です。どちらの層に送ったのかを記録しておくと、返信率と書類選考通過率をペルソナ別に比較できます。

並走させるときは、媒体・検索条件・文面・面談の担当をペルソナごとに分けて管理します。同じ文面を両方へ送ると、どちらの層にも当たらない内容になります。

よくある失敗

  • 理想を盛り込みすぎて、市場に存在しない人物像になる
  • 検索条件に翻訳しないまま資料として残る。作った時点で止まります
  • 一度作って更新しない。事業の段階が変われば、来てほしい人も変わります

混同されやすい用語

用語指すものこの語との違い
採用要件定義必要な経験と能力の水準を決める工程ペルソナは候補者側の目線に翻訳したもの
ターゲット設定接触する候補者層の範囲を決めること範囲の指定。ペルソナは人物像の記述
マーケティングのペルソナ商品を買う顧客像目的が購買。採用は転職の意思決定を扱う
転職潜在層・転職顕在層転職活動をしているかどうかの区分本人の状態による区分。ペルソナは経歴と志向の記述

HRdevの現場から

ペルソナが検索条件に翻訳できていない状態が最も多く見られます。資料の中では具体的に書かれているのに、媒体の検索軸にない項目ばかりで、実際の運用では使われていない状態です。作る段階で検索画面を開きながら決めるようにしています。