採用実務
ATS
(えーてぃーえす/Applicant Tracking System)
一言でいうと
応募者の情報と選考状況を一元管理するシステムです。経路の違う候補者を同じ台帳で扱えるようにします。
もう少し詳しく
エンジニア採用では、スカウト、紹介会社、リファラル、自社サイトからの応募が同時に走ります。それぞれの経路に管理画面があるため、統合しないと同じ人物に二重で接触する事故が起きます。この統合を担うのがATSです。
導入して失敗する典型は、入力が現場の負担になって使われなくなる形です。全項目を埋める運用にすると、面接官が入力を後回しにし、台帳が実態とずれます。必須項目を絞り、面接の評価は選択式にするなど、入力の手数を減らす設計が続けるための条件になります。
実務でどう使うか
選ぶときは、使っている媒体との連携と、応募経路の記録ができるかを見てください。経路別の歩留まりが出せないと、どこに投資するかの判断ができません。
運用に入ったら、見送りの理由を必ず記録します。理由が残っていれば、次の募集で条件を変えるときの材料になり、同じ候補者への再接触も判断できます。
よくある失敗
- 台帳が実態とずれていく。必須項目を絞らずに導入し、面接官が入力を後回しにした結果です
- 選考中の候補者だけを管理する。見送りになった人の記録が消えます
- 権限設計と保存期間を決めずに使う。全社員が全候補者を閲覧できる状態や、退職者のアカウントが残った状態が生まれます
混同されやすい用語
| 用語 | 指すもの | この語との違い |
|---|---|---|
| 求人媒体 | 候補者を探し接触する場 | 集める側。ATSは管理する側 |
| タレントプール | 将来の候補者を蓄積した名簿 | 蓄積した資産。ATSはそれを載せる器 |
| 人事システム | 在籍者の労務や評価を扱う仕組み | 対象が社員。ATSは候補者が対象 |
HRdevの現場から
複数媒体を並行して運用する案件では、重複接触の確認を運用の手順に組み込んでいます。台帳が分かれたままだと、過去に見送った候補者へ再び声をかける事故が起きます。
関連キーワード
RPO / AI-RPO / タレントプール / 採用ファネル