UIデザイナー

(ゆーあいでざいなー/UI Designer)

起点・背景(海外)
1981年
更新
2026-09-24

一言でいうと

UIデザイナーは、画面のレイアウト、色、文字、ボタンや入力欄などの操作要素を設計し、利用者が迷わずに操作できる画面を形にする職種です。

この職種の出自と登場時期

画面上のアイコンやウィンドウを操作する今日の形のユーザーインターフェースは、1981年にXeroxが発売したXerox 8010 Information System(Xerox Star)で商用の製品に現れました。英語版Wikipediaは、この製品を、ビットマップ表示・ウィンドウ型のGUI・アイコン・フォルダ・マウスを採り入れた最初の商用パーソナルコンピュータとして記録しています。

その後、パーソナルコンピュータ、Web、スマートフォンと画面を持つ製品が増えるにつれ、画面の設計を専門に担当する職種が置かれるようになりました。

ユーザー体験(UX)という言葉が広まってからは、UIとUXを分けて扱う整理が一般的になっています。Nielsen Norman GroupのDon NormanとJakob Nielsenは、ユーザー体験を製品やサービスとの関わりのすべての側面を含む概念とし、ユーザーインターフェースはその重要な一部だが同じではないと説明しています。国内の求人票でも、UIデザイナーとUXデザイナーを別の職種として募集する企業と、両方を1人に任せる企業が混在しています。

ミッション

UIデザイナーは、利用者が画面を見て、何ができるか、次に何をすべきかを迷わず理解できる状態に責任を負います。見た目の美しさではなく、操作の分かりやすさ、誤操作の少なさ、画面全体の一貫性が成果の基準です。

多くの組織では、画面ごとの設計に加えて、ボタンや色などの部品を共通化したデザインシステムを整備し、プロダクト全体で見た目と操作を揃えることも役割に含まれます。

主な業務範囲

  • 画面のレイアウトと情報の配置の設計
  • 色・文字・アイコンなどの視覚表現の設計
  • ボタンや入力欄などの操作要素と、状態ごとの見た目の設計
  • 操作できる試作品(プロトタイプ)の作成
  • デザインシステムの部品の作成と、利用ルールの整備
  • エンジニアへの仕様の受け渡しと、実装後の確認

求められる能力

技術面では、Figmaなどのデザインツールの操作に加えて、レイアウト、配色、文字組みの基礎が求められます。Webやモバイルの標準的な操作の作法、画面サイズの違いへの対応、アクセシビリティ(色のコントラストや文字の大きさ)への理解も必要です。実装の仕組みを理解していると、エンジニアが作りやすい設計を選ぶことができます。

非技術面では、設計の意図を言葉で説明する力と、プロダクトマネージャーやエンジニアの意見を受けて設計を改める力が問われます。

この職種に就く人のキャリア経路

Webデザイナー、グラフィックデザイナー、制作会社のデザイナーから移る経路が多く見られます。美術系・デザイン系の教育を受けて新卒で入る人もいます。

その後は、UXデザイナー、プロダクトデザイナー、デザインエンジニア、デザイン組織の責任者へ進む経路があります。

隣接職種との違い

比較対象責任の範囲UIデザイナーとの違い
UXデザイナー利用者の課題の調査と体験の設計画面の外を含む体験全体が対象。UIデザイナーは画面の見た目と操作を設計する
デザインエンジニアデザインと実装の両方設計したものを自分でコードにする。UIデザイナーは原則として実装しない
フロントエンドエンジニア画面の実装決まったデザインを動く形にする。UIデザイナーはそのデザインを決める
グラフィックデザイナー印刷物・広告などの視覚表現見る対象の設計が中心。UIデザイナーは操作する対象を設計する

採用担当の見極めポイント

  • ポートフォリオでは、完成した画面だけでなく、なぜその配置や操作にしたかの説明を確認してください。設計の意図を説明できる人は、利用者の反応を確かめながら改善を続けることができます
  • デザインシステムを作った、または運用した経験を聞いてください。部品の共通化に関わった人は、複数の画面を一貫した品質で設計できます
  • 求人票には、UXの調査まで担当するのか、画面の設計に専念するのかを明記してください。UIデザイナーとUXデザイナーの分担は組織によって異なるため、職種名だけでは候補者に担当範囲が伝わりません

求人・市場の傾向

UIデザイナーの募集は、事業会社・制作会社・受託開発会社で見られます。事業会社では、UIとUXの両方を担当するプロダクトデザイナーの名称で募集する例もあり、職種名だけで母集団を探すと候補者を取りこぼします。検索では、UIデザイナー、プロダクトデザイナー、Webデザイナーの名称を並べて使う必要があります。

出典