OpenClaw
(おーぷんくろー)
- 公開(海外)
- 2025年
- 更新
- 2026-10-10
一言でいうと
自分のPCやサーバーで動かすオープンソースのAIエージェントで、普段使っているチャットアプリから仕事を頼むことができます。頼まれた作業は、つないだAIモデルとツールを使って自分で進めます。
開発元と登場年
オーストリアの開発者Peter Steinberger氏が、2025年11月に公開しました。公開当初はWarelayという名前で、その後Clawdbotと改名しました。2026年1月27日には、AnthropicのAIの名前(Claude)と紛らわしいという指摘を受けてMoltbotへ改名し、その3日後にOpenClawとなりました。
2026年2月にSteinberger氏がOpenAIへの入社を発表し、プロジェクトは非営利のOpenClaw Foundationが引き継ぐことになりました。ライセンスはMITです。
何を解決するために生まれたか
対話画面で質問して答えを受け取る使い方では、予定の調整やメールの返信のように、複数のアプリをまたいで進める作業は、人が手を動かす必要があります。
OpenClawは1つの常駐プロセス(ゲートウェイ)が、チャットアプリとAIエージェントの間をつなぎます。利用者はSlack、Telegram、WhatsApp、Microsoft Teamsなどから依頼を送るだけで、エージェントが手元の環境で作業を進め、結果をチャットに返します。会話の履歴と設定は手元に保存されるため、次の依頼でも前の文脈を引き継ぐことができます。
どこで使われているか
個人用のアシスタントや、小規模事業者の業務自動化に使うことができます。手順をまとめたスキルを読み込ませると、営業リストの作成や定期的な集計のような作業を毎回同じ手順で任せることができます。使うAIモデルは、Claude、GPT、DeepSeekなどから利用者が選びます。
メールや予定表、チャットへの広い権限を渡して動かすため、設定を誤ると情報が外に漏れるおそれがあります。外部のデータに紛れ込んだ指示を命令と取り違える攻撃(プロンプトインジェクション)のリスクがあります。第三者が配布したスキルがデータを外部へ送信していた事例も報告されています。2026年3月には、中国の政府機関と国有企業が業務用PCでの利用を制限しました。
人材市場の実情
社内で導入する立場の人には、エージェントに渡す権限と認証情報をどう分けるかを設計する力が求められます。採用の判断では、ツールの操作経験よりも、権限の設計と運用の経験を優先して確認してください。
混同されやすい技術との違い
| 用語 | 指すもの | OpenClawとの違い |
|---|---|---|
| Hermes Agent | Nous Researchが開発するオープンソースのAIエージェント | 同じくチャットから頼む形。記憶の保存と、経験からのスキルの作成・改善に重点がある |
| dots | OpenAIが提供する常時稼働のAIエージェント | OpenAIのクラウド上で稼働する。OpenClawは自分のPCやサーバーで稼働させる |
| Claude Code | AnthropicのAIエージェント | ターミナルやアプリから作業を任せる形。チャットアプリとつなぐ仕組みは主目的ではない |
採用担当の見極めポイント
- 「OpenClawの経験」を必須条件にしないでください。ほかのAIエージェントで、権限の設計やツールとの連携をしてきた経験も評価の対象にしてください
- 面接では、エージェントにどこまでの権限を渡し、何を渡さなかったかを聞いてください。渡さなかった権限と理由を具体的に話せる場合は、安全面まで考えて運用してきたと判断できます
- 社内での導入を任せる募集では、利用してよいデータと承認の流れを求人票か面談で示してください。候補者はそこから、どこまで自由に設計できる組織かを判断します