技術・開発
可観測性
(かかんそくせい/Observability)
- 登場(海外)
- 2018年
- 更新
- 2026-08-25
一言でいうと
外から見える情報だけで、内部の状態を説明できるかどうかを指す言葉です。あらかじめ想定していない障害を追えるかで分かれます。
開発元と登場年
もとは制御理論の用語で、出力から内部の状態を推定できるかを指します。ソフトウェアの分野では分散システムの普及とともに使われるようになり、2018年前後の書籍を通じて広まりました。特定の1本の文書が起点になったわけではなく、複数の書籍と実践を通じて定着した語です。
何を解決するために生まれたか
従来の監視は、あらかじめ決めた指標がしきい値を超えたら知らせる形でした。この方式は、想定した障害には有効ですが、想定していない組み合わせで起きた不具合は捉えられません。
サービスが多数に分かれ、呼び出しが連鎖する構成では、どこで何が起きたかが分からなくなります。この考え方は、後から任意の切り口で掘り下げられる情報を残しておくことを重視します。
どこで使われているか
分散した構成を持つサービスの運用が中心です。指標、ログ、分散トレースの3つを揃える形が一般的で、これらを集約する基盤が製品として提供されています。
マイクロサービスやKubernetesを採用した企業から、国内でも導入が進んでいます。
人材市場の実情
求人票に書く価値はありますが、検索には向きません。経歴に書かれる例が少ないため、実際の検索には製品名を使います。Datadog、New Relic、Grafana、Prometheus、OpenTelemetryあたりが候補になります。
要件に入れるなら、SREやDevOpsエンジニアという職種名と組み合わせてください。この語だけで絞ると母集団が消えます。一方で求人票に書けば、運用を数字で見ている組織だと候補者に伝わります。
混同されやすい技術との違い
| 用語 | 指すもの | この語との違い |
|---|---|---|
| 監視 | 決めた指標を継続的に見る仕組み | 想定内の異常が対象 |
| 分散トレース | 呼び出しの連鎖を追う仕組み | 構成要素のひとつ |
| SLO | 信頼性の目標値を定める考え方 | 目標の設定。可観測性は観測の能力 |
採用担当の見極めポイント
- 導入した経験か、既存の基盤を使った経験かを分けて聞いてください
- 障害の原因を特定した具体例を聞くと、実際に使いこなしていたかが分かります
- 使っている製品名を求人票に書いてください。DatadogやGrafanaといった具体名があると、候補者は自分の経験と照らせます
関連キーワード
SLO / Kubernetes / 分散トレース / SRE